車が外に停まり、劉依秋と他の数人が立ち上がって外に向かった。
薛晟が葉儷に目配せをし、葉儷は静かに薛夕を2階に連れて行った。二人が薛夕の寝室に入ると、葉儷はベッドの上に置かれたドレスを指さして言った。「今夜はこれを着てみたら?」
制服を着たまま客をもてなすのは良くない。
薛夕は気にせず、その長袖の白いウエストが絞られたロングドレスを着た。ドレスのデザインはとてもカジュアルだった。
しかし薛夕がこの服を着ると、葉儷の目が輝いた。
自分の娘が美しいことは知っていたが、普段はスポーツウェアや制服を着ているのを見慣れていたので、突然ドレスを着るとこんなにも目を引くとは思わなかった!
薛夕は高いポニーテールを結び、葉儷について階段を降りた。
階段の入り口に到着すると、下から薛おじいさまのお世辞が聞こえてきた。「陸さま、ご来臨いただき、寒舎に光栄です!」