第120章 隠れた大物~

許芳の声には高慢な調子が込められていた。

  葉儷は唇を噛んだ。「それは、あなたには関係ないでしょう?」

  許芳は笑って言った。「どうして関係ないことがあるの?私が誰だか忘れたの?私は濱城美術協會の會長よ。あなたが絵を売りたいなら、私を通さなければならないわ。」

  濱城美術協會は民間組織だ。しかし、濱城のすべての画家や絵師たちは、彼女に一目置かなければならなかった。

  葉儷は瞬時に彼女の意図を理解した。「あなたの仕業なの?」

  許芳の声は一気に冷酷になった。「そうよ、それがどうしたの?昨日あなたたちが陸超に私の娘のWeChatを削除させたのだから、同級生としての情けを忘れたと言われても仕方ないわ。」

  葉儷は指を握りしめた。

  彼女の絵はずっと前に出したのに、なかなか売れなかった。しかし陸超の件は昨日起こったばかりだった。これは許芳が早くから彼女を狙っていたことを意味していた。