第169章 私はあなたと共にある

薛夕はいつも一目で物事を記憶できた。欲しいものも欲しくないものも、一度見ただけで元の姿を覚えられた。昨夜、秦爽と戯れた時、親友同士でこんな冗談も言えるのかと初めて知った。

しかし、そのちらっと見た瞬間に、秦爽の体型を記憶していた。

これが、あの写真を見た瞬間に無意識に保存した理由だった。

でも、この写真が秦爽でないとしたら、誰なのだろう?

もしかして、合成されたものなのか?

そう考えながら、薛夕は秦爽たちの後ろについて行き、彼らを呼び止めて秦爽に言った。「よく考えて。写真を撮った時、何をしていたの?」

薛夕が話している間、傍らにいた高彥辰はその言葉を聞いて、鳳眼を大きく見開き、信じられない様子で薛夕を見た。

夕さんのこの言葉は、秦爽をもっと苦しめるのではないか?