第298章 苦労して探したものは意外なところに

葉儷：？？

　　薛晟：？？？？

　　二人は目を合わせた。薛晟はすでに怒りに満ちた顔で、ドアを開けようとしたとき、葉儷は急いで彼の手を握り、目配せをした：今入っていったら、二人の子供たちがどれだけ恥ずかしい思いをするの？

　　薛晟：じゃあどうすればいい？

　　葉儷は眉をひそめた：私に任せて。

　　彼女はドアの外で咳をし、わざと音を立てた。

　　理屈の上では、音を聞いたら、二人の子供たちはどこまで進んでいても止まるはずだ。

　　案の定、部屋から向淮の小さな声が聞こえてきた：「ねぇ、君のご両親が帰ってきたみたいだよ。僕はまだ半分しか入っていないのに」

　　薛夕：「……早くして」

　　向淮は息を飲んだ：「わかった、じゃあ全部入れるよ……」

　　薛夕：「動かないで！ちょっと引き出して！」

　　葉儷：？？

　　薛晟：？？？

　　つまり、部屋の中は彼らが想像していたような状況ではなく、夕夕が自ら要求したものだった？小向くんは強制されたの？

　　たとえそうだとしても、夕夕を放っておくわけにはいかない！

　　葉儷がもう一度わざと咳をし、さらに何度か咳をして彼らに注意を促そうとしたとき、薛晟はすでにドアを蹴り開けていた：「向淮、この畜生！殺してやる……」

　　言葉を言い終わるや否や、彼は呆然とした。

　　なぜなら、今向淮は椅子に座って、モデルを持ち上げており、薛夕は別の化学分子モデルを真剣に見ていた。今、向淮の手にある化学分子が薛夕のモデルの中に入っていく……

　　ドアが蹴り開けられるとは思っていなかったようで、二人とも驚いた。向淮は薛晟を見て、疑問そうに尋ねた：「伯父さん、何をするつもりですか？」

　　薛晟の言葉は喉に詰まった。「……いや、君たちは化学実験をしていたのか？」

　　向淮：「……はい」

　　薛晟：「君たちは化学実験をしているだけなのか？」

　　向淮と薛夕は二人とも疑問に思った様子で：「他に何があるんですか？」

　　薛晟：…………

　　いや、実験をするのに、なぜこんな色っぽい言葉を使うんだ！

　　初めてだとか、リラックスしてとか……

　　薛晟は口角をピクリと動かした！

　　薛夕はやや躊躇いがちに尋ねた：「やってはいけないんですか？」

　　薛晟：「……いいよ、好きにしなさい！」