秦爽の質問を聞いて、薛夕は口を開いた。「まだ調べていない。」
言い終わると、彼女はグループ内の高彥辰の点数を見つめ、少し眉をひそめた。高彥辰のこの点数は、確かに高いが、十分に高くはない。
言い換えれば、華夏大學の合格ラインに達するかどうかは不確かだ。
去年の最低合格点は690点だった。
そして今年の問題は、去年とほぼ同じで、高彥辰はちょうどラインぎりぎりかもしれない。
彼女は高彥辰のことを少し心配していた。
しかし、秦爽はすでに彼女を急かしていた。「早く点数を調べて!」
大學入試の点数は、人生の大事なことだ。
薛夕がどれだけの点数を取っても華夏大學に入れるのは分かっていたが、秦爽はそれでも学びの神が歴史を作り続けるのを見たかった。
そして——
秦爽は携帯を手に取り、江南省の大學入試掲示板に入った。
掲示板では今年の大學入試トップは誰になるかを予想していて、みんなが李學凱を盲目的に推していた。彼があまりにも優秀だからだ。
もちろん、浜城國際高校の薛夕を予想する人もいた。
しかし、このスレッドの下には、多くの疑問の声があった:
——「國際高校、この名前を聞いただけで、無理だとわかる!」
——「オリンピック数学で1位を取った薛夕のこと? 数学が得意だからといって、全てが強いとは限らないよ!」
——「私は浜城國際高校の学生です。皆さんに説明しますが、学びの神は華夏大學の推薦入学の約束をもらってから、毎日『元素化學』という本を読んでいます。それは完全に英語の本で、私には全く理解できません。さらに、彼女はフランス語やイタリア語も独学で学んでいます。咳咳、これらを言うのは彼女を批判する意味ではありません。ただ、学びの神も人間だと思うので、これほど多くのことに気を取られていると、大學入試ではそれほど素晴らしい結果は出ないのではないでしょうか。」
——「すでに推薦入学が決まっている学生は、ほとんどの場合、他の生徒ほど努力や頑張りを見せません。だから彼女と李學凱、私はどちらにも投票しません。私は自分の学校の某某に投票します……」
掲示板では投票も行われていた。
李學凱は5位にランクインしていたが、薛夕はなんとトップ10にも入っていなかった。