第372章 どうしたんだ?

最年少の指揮官が去っていくのを見て、学長は思わず感嘆した。「さすがに仕事熱心だな。こんな暑い日で、しかも初日なのに、もう視察に行くなんて」

  軍事訓練に来た教官たちは皆布団を持ってきていて、この2週間の封鎖訓練の間は外出しないという。

  聞くところによると、向帥も布団を持ってきたらしい?

  これは、ずっとここにいて監督するつもりということか?

  褒められた向淮は、その時こう考えていた。小さな子はどこで訓練しているのだろう?こんな暑い日に、何か理由をつけて小さな子を連れ出せないだろうか?

  もし日焼けしてしまったらどうしよう?

  もちろん、そう思っても実際にはそうしないだろう。

  結局のところ、彼の大切な人が軍事訓練程度の苦労に耐えられないわけがない。

  ただ、もし日焼けしてしまったら...少し心配だな。

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  「ベルトをしっかり締めろ!」

  二人の若い教官がいた。一人は李、もう一人は張という姓だ。

  李教官は厳しい表情で、一人一人の軍事訓練服がきちんと着用されているか、ベルトがしっかり締められているかをチェックしていた。ベルトをきつく締めることで、より気力が出るのだ。

  薛夕は両手を体の両側につけ、姿勢を正して直立不動の姿勢をとっていた。

  頭の中では考えていた。どうすればそのシステムのファイアウォールを回避し、警報システムを作動させずに済むだろうか?どの本にそれが書いてあったっけ?

  30分間の直立不動の姿勢は、他の人にとっては手が痺れ、足がガクガクするほどだっただろうが、薛夕にとっては大したことではなかった。

  彼女にとって、時間はあっという間に過ぎていった。

  同級生たちも30分間立っていて、ようやく教官が彼らの服装に満足したところで、教官は命令した。「全員、気をつけ!休め、10分間休憩!次に笛を吹いたら必ず整列すること、わかったか?」

  「はい!」

  「解散!」

  この言葉とともに、女子学生たちは一斉に腰を曲げ、急いでベルトを緩めた。

  日差しの下でこんなに厚い服を着ているので、服は汗でびっしょりだった。

  李紫夏はベルトを緩めながら言った。「私みたいに汗かきの人間は、ああ、この数日間どうやって過ごせばいいの?見て、ベルトのところ、汗でびしょびしょよ!」