第378章 私たちは恋をしている

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この言葉が出た瞬間、寮の数人全員が驚きで固まった。

　　謝瑩瑩はベッドの頭から小さな頭を伸ばし、こっそりバルコニーの方を見た。夕さんは公表するつもりなのか？

　　一方、李紫夏は急に振り向いた。彼女の顔には美白パックが貼られており、今日一日中日に当たったため修復中で、今ちょうど顔のマッサージをしていたが、その動きが止まり、耳を澄ませた。

　　劉昭はさらに呆然としていた。

　　この時、薛夕のこの言葉は平淡な口調だったが、劉昭には圧迫感が感じられた。彼女は小声で尋ねた。「違うわ、私は笑い物にしに来たわけじゃないの、私は…」

　　「あなたには笑い物にできない」

　　薛夕は彼女の言葉を遮り、明らかにイライラした様子で口を開いた。「私と彼は恋愛中よ」

　　「…………」

　　謝瑩瑩は頭を引っ込め、ベッドに倒れこんだ。夕さんは本当のことを言ったんだ。

　　一方、李紫夏は——「プッ！」

　　顔のパックが吹き飛びそうになりながら、驚いて薛夕を見た。「夕さん、冗談が言えるようになったの？」

　　劉昭はさらに信じられない様子だったが、何も言わなかった。

　　薛夕は三人の反応を見て、尋ねた。「信じないの？」

　　謝瑩瑩：「信じるわ！」

　　彼女は本当に信じていた。

　　李紫夏：「……信じる」

　　夕さんの様子を見ると、今信じないとは言えないでしょう？

　　劉昭：「私も信じます」

　　しかし、彼女の目には理解したような表情が浮かんでいた。薛夕さんがこう言うのは、みんなに笑われたくないからだろう。自分が家が貧しいことを他人に言わないのと同じ理由だ。

　　みんなが信じると言ったのを見て、薛夕はそれ以上何も言わず、部屋に戻った。

　　ベッドに横たわると、向淮からのメッセージを見た。【どうするつもり？】

　　薛夕は少し考えてから返信した。【様子を見る】

　　向淮：……

　　薛夕は携帯を横に置き、目を閉じた。

　　実は、明日も劉昭を遅刻させ、罰として立たせることもできた。でも、そうしたら自分も劉昭と同じような人間になってしまうのではないか？

　　それに、こんな些細なことをしても意味がない。

　　蛇を殺すなら七寸を狙え。

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　　翌日の軍事訓練で、薛夕は隊列に戻った。