薛夕はその言葉を聞いて、少し驚いて李紫夏を見た。
李紫夏は携帯を見せながら言った:「今週末は最後のデビューナイトで、全編生放送されます。今は、残りのメンバー全員が携帯を見ることができず、厳しい訓練を受けています。投票数は全てファンに任せられていて、彼女たちも知りません。」
李紫夏は携帯の投票数を指さした。
秦爽は現在一位で、2億票以上を獲得している。
二位の許昕瑤は、秦爽に2000万票差をつけられている。
李紫夏は話し始めた:「実は元々、秦爽は許昕瑤に大きく差をつけていたんですが、岑白のファンたちが、許昕瑤がファンリーダーだと知って、みんな彼女に投票を変えたんです。」
「岑白がウェイボーで秦爽を支持する投稿をしたので、岑白のファンたちも迷っていて、そのせいで二人がほぼ同じ票数になってしまったんです。」
2000万票の差は、2億票と比べるとそれほど大きくない。
最後のデビューナイトでは、1分で追いつくことができる。
だから今の二人は同率一位と言っても過言ではない。
薛夕は眉をひそめ、疑問に思って尋ねた:「みんな岑白のファンなのに、なぜ彼の投稿での支持が効かないの?」
李紫夏は彼女の隣に座り、ファン界隈の知識を説明した:「ファンたちは岑白のことが大好きですが、やはりスターとの距離が遠すぎて接触できないので、ほとんどの人がファンリーダーに従っています。」
「この早早は岑白のデビュー直後からのファンで、ウェイボーにも上がっていて、多くの活動を行ってきました。ファンの中では、最古参の熱心なファンです。しかも他のファンリーダーとは違います。他のファンリーダーは後になってグッズを売るなどしてお兄さんで儲けようとしますが、彼女は一度もそうしたことがありません。ずっと黙々と岑白を支持し、岑白の活動の度に自腹でファンにグッズを配布してきました。ある年には、ファンのために猫耳デザインを考案し、可愛くて上品で、お兄さんの応援に持って行っても恥ずかしくないものでした。」
「だから、このファンリーダーの岑白への愛は、絶対に偽物ではありません。岑白の多くのファンは、彼女に導かれて岑白のファンになったんです。彼女はファンの中で、とても影響力があります!」