薛夕がそう考えた瞬間、岑白が顔を上げ、ため息をつきながら言った。「そうです。私の異能は、モテ体質なんです。」
薛夕:「…………」
岑白は少し気まずそうに咳払いをして言った。「小さい頃から、私は簡単に他人の好意を得ることができました。何もしなくても。後になって、これが私の異能だと気づいたんです。」
「…………」
薛夕はその顔をじっと見つめ、長い間黙っていた。
確かに、この異能はアイドルスターに適している。
岑白も嘆息しながら言った。「夕さん、そんな目で見ないでください。私にも仕方がないんです。この異能は、制御できないものなんです。馮さんは拘束されたんですよね?」
薛夕は一瞬止まった。「どうしてそれを?」
岑白は笑った。「馮さんがグループを退会しましたから。」
退会した……