第758章 電気制御能力?習得した!

「バン!パン!ドン!」

裴任がぐずぐず言っている間に、薛夕はすでに行動を起こし、この男を直接地面に叩きつけた!

裴任は怒り心頭に達した。

彼の異能は電気制御で、自由に電流を操ることができ、この異能のおかげで、彼の体は電流に対して免疫があった……

彼は再び地面に叩きつけられた時、目に凶光を宿し、指先を動かすと、その先端から「シュバッ」という電流の音が漏れた。彼は今や激怒しており、体の痛みのせいで、目の前のこの女を感電死させてやりたいと思った!

しかし特殊部門の中では、薛夕はボスの彼女だと噂されていた……

特殊部門のボスは向帥だ。

彼は方怡に従って行動しているが、特殊部門には多くの小グループがあっても、誰もボスに背くことはできない。

裴任は薛夕を睨みつけ、彼女が再び近づいてくるのを見て、恨めしげに言った:「薛夕、言っておくが、今の俺の体は電流まみれだ。もし触れば、お前が怪我をしても、それは俺の責任じゃないぞ!」

薛夕は足を止め、確かにこの男の体に電流が走る痕跡を見た。彼女の目が輝いた:「あなたの異能は電気制御?」

裴任はほっとして、頷いた:「そうだ、怖くなったか?言っておくが、もし俺に触れたら、感電死しても文句は言えないぞ!」

彼はこの言葉で相手を怖がらせられると思っていたが、よく見ると、目の前の赤髪の少女は突然両目を輝かせ、まるで何か食べ物でも見つけたかのように……

しかも、彼女は一歩一歩自分に向かって歩いてきて、まったく恐れる様子がない。

怖がるはずがない。

あの日病院で、怒りのあまり治療異能を使って以来、彼女の異能はもう制限されることはなくなった!

体内の異能を抑制する薬物は、その瞬間に体外に押し出されたようで、そして彼女全体が狂熱的な学習愛好を示すようになった。

そう、異能の学習だ。

まるで知識を学ぶように、薛夕にとってはハマってしまうような感覚があったが、大々的に学ぶことはできず、機会を見計らって、誰かが異能を使用している時に、パッと学ぶしかなかった。だから電流の動きを見たとき、彼女は怖がるどころか、さらに足早に近づいた。

遅れたら、この人が異能を解除してしまえば学べなくなる!

薛夕は直接かがんで、裴任の肩をつかもうとした……

裴任は幽霊でも見たかのようだった。