薛夕はこのメッセージを見て、また眉をひそめた。
返信しようとした時、相手からさらにスクリーンショットが送られてきた!
薛夕は思わず開いてみると、その内容を見て瞳が急に縮んだ。
彼女は信じられない様子でその画像を見つめ、しばらくしてから返信した:【何が言いたいの?】
相手は依然として慎重で、返信は暗号のままだった。解読すると:【彼は純粋な動機であなたに接しているわけではない。あなたが思っているほど善意ではないのよ。これは事実で、信じられないなら、彼らのシステムにハッキングして確認してみて。これはsssレベルの機密事項で、普段あなたがアクセスできないものよ。】
特殊部門のsssレベルの機密文書に、薛夕は以前侵入を試みたことがあったが、特殊部門のあのx、今思えば向淮の妨害によって、成功しなかった。
しかし、sssレベルの文書の中に、小さな炎の両親に関する情報だけでなく、彼女に関する情報まであるとは思わなかった。
相手がこの件について嘘をつく理由はない。
でも、なぜ?
薛夕がこの三文字を考えた瞬間、すぐに首を振った。
彼女は向淮を信じている。
あの秘密組織が彼女にこれを送ってきたのは、彼女と向淮の信頼関係を引き裂こうとしているだけだ。
しかし、彼らの信頼関係は一朝一夕に築かれたものではない。
一年半かけて築き上げたものだ。
薛夕は常に自分の直感を信じているので、そのまま相手の番号をブロックして、もうメッセージを送れないようにした。
薛夕はすぐにこの件を頭から追い出した。彼女は學習以外のことを考えることは少なかった。
そのとき、向淮からLINEの返信が来た:【劉韜のことは君がやったんだろう?景飛の速さは知っているが、そんなに早くはない。】
薛夕は返信した:【うん。】
向淮に謝ろうとしたその時、全能スーパースターからまた新しいメッセージが届いた:【よくやった。】
薛夕:「…………」
まあ、向淮は怒っていないようで、それならよかった。
「ピン」という通知音が鳴った。
薛夕は再び携帯を見ると、向淮からまた新しいLINEが来ていた:【君の異能は、むやみに外部に露出させないように。超能力者の世界は、とても危険だから!】
薛夕は「わかった」と返信して、携帯を脇に置いた。