薛夕は顎を引き締め、どうしてか分からないが、心の底では事態がこれほど単純ではないことを知っていた!
案の定、方怡が目を伏せ、淡々と口を開いた。「私は今回、国家の代表ではなく、世界全体の代表です!華夏に調査に来たのも華夏のためではなく、薛夕のためです!」
この言葉が出ると、会場全体が震撼した!
全員が一斉に方怡を見つめた。
景飛はさらに嘲笑して言った。「何だって?夕さんが武道大会で一位を取ったのに、逆に調査対象になったのか?本当に我々華夏がそんなに甘いと思っているのか?!」
彼の言葉が出ると、特殊部門と特殊戦闘部隊の入り口にいた全ての京特殊能力者たちが、一歩前に踏み出した!
二、三百人の威圧感は凄まじかった。
相手側の数人の長老にも全く引けを取らなかった!
方怡は眉をひそめ、目の前の光景を見て、手を振りながら口を開いた。「景飛、ここは華夏京都だ。騒ぎを起こせば、損をするのは華夏だ。私も華夏人だ。私は華夏の損失を最小限に抑えたいだけだ!」