第196章 一体どれほど凄いのか

「俺が誰だか知ってるか?言ったらびっくりするぞ」王監督はここまで言うと胸を張った。「俺は二十本以上の映画を撮ってきた。そのうち三本は賞も取ったんだ。業界じゃ俺の名前を知らない奴はいねえよ」

「坊や、王監督の名前にびびったか?教えてやるが、王監督みたいな大物監督に会えるなんて、お前の先祖の墓が青い煙を出してるんだぞ。八代前から積んだ徳だな」と余文麗が言った。

「俺の先祖の墓がどこにあるかも知らねえのに、煙が出てるかどうかなんてわかるわけないだろ」夏天は自分の家の墓がどこにあるのか全く知らなかった。彼の記憶の中には父親しかいなかった。

祖父や叔父たちのことは、夏天の頭の中には全くそういった記憶がなかった。

「ふん、次にお前が何をしようとしてるかわかってるぞ。きっとペンを取り出して俺にサインを求めようとしてるんだろ。だが言っておくが、俺はお前にサインなんてしねえぞ」王監督は傲慢に言った。