第229章 壁抜け失敗_3

「昆おじさん、華夏には簡単に行けませんよ」とある傭兵が言った。

昆賽は彼の襟首を掴み、自分の前に引き寄せた。「俺の弟が死んだんだ」

「昆おじさん、ご安心ください」と傭兵の頭が近づいてきた。

「吉克、5000万ドルやる。あの物を華夏から持ち出し、同時に俺の弟の遺灰と、弟を殺した奴の首も頼む」昆賽はかすれた声で言った。

夏天はその匪賊を射殺した後、葉婉晴と一緒にその場を離れた。

「特殊隊に入りたい」車の中で、夏天は言った。

「分かったの?」葉婉晴は尋ねた。

「もし俺がこの三日間銃の訓練をしていなかったら、あの人質は間違いなく死んでいた」と夏天は言った。

「いいわ、東南地域と連絡を取るわ。でも、あなたが行っても、そこでの身分は優秀な兵士の夏天であって、特別小隊の総師範の夏天ではないわよ。分かる?」葉婉晴は尋ねた。