第435章 試合のルール

C市特別小隊は前回の大会で優勝したため、彼らのチームが到着すると、全員が彼らに注目し、会場は一瞬にして戦意に満ちていた。

これが強者のチームにふさわしい待遇であり、他人から注目されることは、彼らの実力を証明していた。

しかし夏天の視線は、あの知人に釘付けになっていた。その人物は他でもない、S海市特別小隊の隊長である葉敏で、彼女はなんとC市特別小隊と一緒に来ていた。

夏天には分かっていた。これは彼女が何か企んでいるに違いない。夏天はC市特別小隊のメンバーに目を走らせた。葉敏が彼らと一緒に来ているということは、きっと彼らは示し合わせているのだろう。

夏天はこれらの人々の顔を一人一人記憶に留めた。彼らがすぐに敵になる可能性があることを知っていたからだ。

葉婉晴も眉をひそめた。彼女は来たチームがどのチームか分かっていた。葉敏を見た時点で、彼らが示し合わせていることは明らかだった。前回、夏天は彼女の面子を完全に潰してしまった。

彼女の性格からして、必ず報復するはずだった。

そしてC市の去年の大会優勝チームは、おそらく彼女の報復の道具なのだろう。葉婉晴は非常に興味があった。彼女はどうやってC市特別小隊の隊長を動かすことができたのか。葉婉晴が聞いた話では、この男はあらゆる悪習に手を染めていないものはないという。

葉敏は葉婉晴と夏天を軽蔑的に一瞥したが、何も言わずに彼らのチームと一緒に歩いて行った。

三十分後、他のチームも続々と到着した。

その中で四つのチームが注目を集めていた。全て後から来たチームだった。

一つ目のチームはC市特別小隊で、このチームは前回の大会優勝チームであり、その実力は計り知れない。

二つ目のチームはしんせんし特別小隊で、このチームは前々回の大会優勝チームであり、その実力も疑う余地がない。

三つ目のチームはQ市特別小隊で、このチームは最強の師範を持っていると言われている。メンバーの総合実力は前の二つのチームより劣るものの、彼らの師範は非常に強い。

四つ目のチームはU市特別小隊で、今年のY市特別小隊には多くの達人が加入したと言われている。その中にはL組から出てきた者が五人いる。落選組とはいえ、L組出身者であることには変わりなく、しかも五人もいる。L組出身の者は皆、より一層計り知れない実力を持つようになっていた。