第489章 暗闇の敵

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この人物の身なりを見ただけで、ただ者ではないことがわかる。

全員の視線がこの人物に集中した。教官たちが全員この人に敬礼をしていたからだ。

「中隊長!」教官たちが一斉に言った。

中隊長。

なんと中隊長だった。

中隊長が直々に江海大學の学生の軍事訓練を指導するとは。

これには驚かされた。中隊長という地位はすでに低くない。それなのに彼が直々に江海大學に教官として来ているのだ。

周りの学生たちは皆驚いて中隊長を見つめていた。

中隊長は一般人にとって、間違いなく高官だ。

中隊長は皆の視線を楽しんでいるようだった。彼は口角を少し上げて夏天を見ながら言った。「お前、なかなかやるじゃないか。さっきお前の軍體拳を見ていたが、かなり良かった。俺たちで勝負してみないか?」

「いいですよ。でも私はたいした腕前じゃありません。軍體拳しかできませんから」夏天は中隊長を見ながら答えた。

他の人は彼を大したことないと思っているが、夏天は全く相手を眼中に入れていなかった。今、軍隊にいる時は、旅団長や師団長に毎日会っていたし、團長たちはよく夏天に酒を持ってきて、技を教えてもらおうとしていた。

「私は部下たちに軍體拳に時間を無駄にするなと言っているんだ。我々が練習しているのは本物の格闘技術であって、見せかけの技ではない」中隊長は冷たく夏天を見ながら言った。彼の部下がやられたのだから、どうしても面子を取り戻さなければならない。

彼は自分が毎日練習している格闘術が軍體拳に負けるとは思っていなかった。

軍隊に入った時から、軍體拳は彼にとって最も価値のない拳法だと思っていた。

だから彼は全く訓練していなかった。

「見せかけの技かどうかは、やってみれば分かります」夏天は微笑んで言い、中隊長に手を振った。

中隊長は直接夏天に向かって突進した。

彼はいきなり美しい回転キックを繰り出した。

バン!

軍體拳第一式。

夏天は直接一撃を中隊長の足に打ち込んだ。

バン!

軍體拳第二式。

夏天はさらに一撃を中隊長の顎に打ち込んだ。

バン!

軍體拳第三式。

夏天の最後の一撃は直接中隊長を吹き飛ばした。

コンボ技。