第53章 武士は必ず争う！

夜。

　　4人部屋だったので、方平は《鍛錬法》の修練をせず、空き時間に少し立ち姿勢を保った。

　　休憩時、数人でベッド2台を一緒に寄せて、大部屋のように寝ることにした。

　　めったにない経験で、方平以外は全員高校生で、まだ大学の寮生活を経験したことがなかった。

　　この夜、方平はあまり話さなかったが、他の数人は長時間おしゃべりをした。

　　……

　　5月1日。

　　朝早くから、雰囲気は特に緊張していた。

　　部屋の外では、学生たちが行き来し、教師たちが各部屋をノックし始めた。

　　「早く起きて、下階に集合！」

　　「身分証と受験票を忘れずに！」

　　「丹薬を準備している人は、今から服用し始めて！」

　　「……」

　　次々と呼びかけられ、学生たちは次々と下階へ向かった。

　　方平たちもすでに起床しており、教師がノックしてくるのを待たずに部屋を出た。

　　数人が出たばかりの時、かすかに誰かが泣いているのが聞こえた。「私は病気になってしまった、気血が激しく下がってしまって……」

　　「お父さん、お母さん、ごめんなさい……」

　　泣き声が遠くから聞こえ、すでに教師たちが慰めに行き始めていた。

　　健康診断の前に病気になることは、武道科の受験生にとって最大の打撃だった。

　　人は病気になると気血が下がり、もともと基準ギリギリで苦戦していた。

　　この時に一度病気になれば、受験生の希望はほぼ完全に断たれてしまう。

　　これは大学入試の欠席よりもさらに残酷だった。武道科の受験生は、費用がかかりすぎるのだ！

　　1年遅れると、もともと困難な家庭では、再受験を支える余裕がなく、あきらめるしかない。

　　数人は心を痛めながら聞いていた。吳志豪はため息をつきながら言った。「こんな時に病気になるなんて……本当に……」

　　彼も何と言えばいいかわからず、同情する以外に方法がなかった。

　　集合の命令がまだ繰り返し伝えられ、数人は振り返って見たが、泣き声はまだ止まっていなかった。

　　この時、彼らも状況を見に行く余裕はなく、他の人々と一緒に下階へ向かった。

　　……

　　下階。