翌日、朝早くから方平と趙雪梅は校門の前で待っていた。
呂鳳柔は歩いてこなかった。車で到着したのだ。
赤いスポーツカーだった!
方平はこの2ヶ月ほとんど外出していなかったので、車のことをすっかり忘れていた。今、呂鳳柔が車を運転しているのを見て、少し違和感を覚えた。
「何を見ているの?乗りなさい!」
呂鳳柔はとてもスタイリッシュで、サングラスまでかけていた。方平たち二人が車に乗り込むと、呂鳳柔は多くを語らず、猛スピードで走り出し、すぐに学校を出た。
……
車は魔都の郊外まで走り続けた。
最後に、車は大きな邸宅の門前で止まった。
「降りなさい!」
方平は急いで車を降り、周りを見回した。周囲は荒涼としており、魔都市内とは大きな差があった。近くには農地も見えた。
車が止まった大邸宅は、高層建築ではなかったが、敷地はかなり広かった。
大邸宅の門前には、二人の屈強な男が立っていた。
呂鳳柔を見ると、二人は何も言わず、一行を一瞥しただけで、もう見向きもしなかった。
呂鳳柔も彼らを気にせず、何の証明書も見せなかった。
方平たち二人を連れて大邸宅の中に入っていった。
大邸宅の奥まで来ると、呂鳳柔は警備員のいる部屋の前で立ち止まった。
「今日は生死を賭けた試合はありますか?」
部屋を警備していたのもまた屈強な男で、質問を聞くと、方平と趙雪梅の幼い顔を見て、にやりと笑って言った。「ありますよ。入場料は一人1万です!」
呂鳳柔はお金を出さず、普通の気血丹を一つ投げた。
相手はそれを一目見て、軽く頷いて言った。「どうぞお入りください」
……
部屋に入ると、方平はそこが別世界であることに気づいた。
扉の向こうにはさらにいくつかの扉があり、呂鳳柔は真っすぐ前を見たまま、まっすぐ進んでいった。
次第に、方平は騒がしい声と人々の喧噪が聞こえてきた。
方平はこの時、何かを悟り、小声で言った。「先生、これは地下格闘技ですか?」