北疆軍部。
軍部の人々は、シンプルで直接的だった。
方平が到着するとすぐに、軍部はほとんど挨拶もなく、すぐに軍部駐在地の演武場で、方平は二人の軍服を着た若者を見た。
二人とも体格が大きく、表情も同じ型から刻まれたかのように冷たかった。
「北疆軍部、陳秋峯!」
「北疆軍部、郭軒!」
二人の若者は背筋をピンと伸ばし、着用している階級章は二人とも都統級の軍官であることを示していた。
三級武道家が都統一級の軍官になるのは、非常に難しい。
方平も今なら可能だが、それは東葵城の件があったからで、そうでなければ、今の彼では遠く及ばず、都尉にもなれないだろう。
二人は自己紹介をしただけで、それ以上何も言わなかった。
この二人の他に、少し年上の30代くらいの軍官もいて、同じく都統一級だった。
方平がまだ反応できていないのを見て、軽く笑いながら言った。「二人とも here だから、自分で一人選んで、どちらと戦っても同じだ。二人は普段の対戦でも勝負は五分五分だ。」
方平は思わず笑った。こんなに簡単なのか?
向かいの二人を見ると、二人とも……無表情だった。
方平が見ていることに気づき、先ほど自己紹介した陳秋峯という若者が重々しく言った。「我々は地下洞窟で戦うことを望んでいるが、あなたが切磋琢磨したいのなら、付き合おう。ただし、拳に目はない。我々は手加減しない!」
方平は笑って言った。「それは当然だ。地下洞窟での戦いについて言えば、正直、互角の相手に出会うのは難しすぎる。だから挑戦するのも、やむを得ないことなんだ。」
地下洞窟では、誰かがランキングを作って挑戦させてくれるわけではないし、そんな機会もない。
同じ段階のトップクラスの強者に出会おうとすれば、運次第だ。とても難しい。
向かいの二人は何も言わなかった。確かにその通りで、地下洞窟で同じ段階の強者と一対一で出会うのは、より高い段階の者に出会う確率よりも低い。
方平はそれを見て、もはやためらわず、陳秋峯を見て言った。「私はあなたに挑戦します!」
戦うなら、もちろん一番手だ。