チーム紹介が終わり、実況者が大声で言った。「各チームのキャプテン、前に出て抽選してください!」
その時、教育部の副部長と軍部の大將軍が二階から空中を歩いて降りてきて、抽選式を主催した。
二人とも、八級金身境の強者だった。
方平が一歩踏み出そうとした時、秦鳳青はあくびをしながら退屈そうに言った。「よく演技してるね、この二人の宗師は、わざと不正を手伝いに来たんでしょ?」
強者同士の衝突を避けるため、不正は当然のことだろう。
張語は彼を蹴り殺したい衝動に駆られた!
お前、黙れよ!
前方の二人の金身強者は目を動かさず、まるで聞こえなかったかのように振る舞った。
しかし...彼らは横目でその人物の姿を記憶に留めていた。なるほど、魔武の学生は本当に大胆だな。宗師の前で陰口を叩くとは、二人を聾だと思っているのか?
彼らだけでなく、方平も全てはっきりと聞こえていた。自分の聴力が良すぎるのが悪いのだ。
...
20人のキャプテンは、ほとんどが各武大の武道部部長だった。
方平は後から来た者で、知っている人は少なかった。
しかし他の人々は、ほとんどがお互いを知っていた。
皆が視線を交わし、心の中では緊張している者もいれば、表面上は平然としている者もいた。
方平の隣に立っていたのは京南武科大學の陳浩然で、この時陳浩然はまだ緊張していて、ずっと魔武などを見つめていた。最初の対戦で彼らと当たらないことを願っていた。
七つの一般武大以外の、13の未参戦の大学の中で、必ず衝突する者がいるはずだった。
方平は気にせず、王金洋の方を見て笑いながら言った。「王にいさん、僕たち当たらないようにしましょうね。そうでないと、まずいことになりますよ。」
王金洋は軽く笑って言った。「本当に当たったとしても、仕方がない。でも、まだチャンスはある。」
第一ラウンドでは、10校が勝ち進み、10校が敗退する。
しかし敗退した10校も、試合に参加することができる。敗者戦を戦い、敗者戦の優勝校は十大の中の一校に挑戦できる。チャンスは一度きりで、勝てば入れ替わり、負ければ十大への道は閉ざされる。
ただし、敗者戦は多くの試合を戦わなければならず、終わった後に挑戦する余力が残っているかどうかは分からない。