数分後、小さな町の中央にある大きな屋敷の中。
町の外側にある一般的な建物と比べると、三級武道家の待遇は確かに違っていた。塀の石さえも滑らかに見えた。
屋敷の中は、暗闇に包まれていた。
使用人もいなければ、家族もいないようで、方平は精神力で感知してみたが、屋敷には他に誰もいないことを確認した。
今、その独行客は、既に門を開けて中庭に入っていた。
警戒心はあまりなく、おそらく高みに立つことに慣れているか、南江地窟のこの辺りでは大きな戦争が起きていなかったためだろう。
他の地窟と比べると、城を出ると誰もが警戒するのとは全く異なっていた。
「安逸すぎる!」
方平は軽く首を振った。しかし、これもいいことだ。あまりにも安逸だからこそ、人類の犠牲を少なくできる。
……
すぐには動かず、方平は周囲を確認した。屋敷の近くには、他にも数軒の家があった。
しかし、強者はいないようだった。中級以下は方平にとって強者とは見なされなかった。
安全が確保されていることを確認してから、方平は音も立てずに、風の音さえ立てることなく、一跳びで屋敷の中に入った。
屋敷は、前後二つの区画に分かれていた。
屋敷の前には、相手は贅沢な暮らしをしているようで、多くの花や木が植えられており、エネルギーも豊富だった……方平は実際には収納空間に詰め込もうと思ったが、考え直して止めた。これらを抜いてしまうと、外部の人に疑われやすい。
……
裏庭の一室で、今、明かりが灯った。
方平は息を殺して、ゆっくりと近づいていった。
すぐには攻撃せず、方平は部屋の周りに精神力バリアを張り巡らせた。中級を防ぐのは難しいが、下位三級なら問題ない。
その時になって初めて、方平は大胆に扉を押し開け、瞬時に扉を閉め、精神力バリアを張り上げた。
「ゴォン!」
方平が入るや否や、彼を迎えたのは一本の足だった!
環境を破壊しないために、方平は部屋の設備を保護する必要があると考え、精神力を瞬時に放出し、相手の動きを凍結させた!
「落ち着いて」
方平は地下語で一言言った。この言葉が正しいかどうかわからないが、まあ大体合っているだろう。
勝手に部屋の椅子に座り、方平はテーブルの上の茶壺を手に取り、目に欲望の色を浮かべた。
これは玉石で作られているのか?
いや、一つの玉石から掘り出した茶壺だ!