第371章 鉱区に入る

方平が宿に泊まったのと同時に。

巨柳城から百里離れた場所で。

三つの人影が稲妻のように、空中を一瞬で通り過ぎた。

李寒松は息を切らしながら、悔しそうな表情で言った。「休んで傷を治せと言ったのに、一儲けしようとするから、こうなったじゃないか!」

後ろには、数十人の強者たちが追いかけてきていた。

李寒松も馬鹿ではない。相手がこんなに早く彼らを見つけ、しかも執拗に追いかけ続け、隠れても直ぐに発見されることから、何かを察していた。

前を行く王金洋と秦鳳青が大きな包みを背負っているのを見て、李寒松は我慢できずに言った。「捨てろよ、そうしないと逃げ切れないぞ!」

「捨てない!」

秦鳳青は不機嫌そうに唸った。

「死ぬぞ!」

「死んでも捨てない!」

李寒松は苦々しい表情を浮かべた。命より金が大事なのか?

このまま捨てなければ、本当に死ぬことになる。

王金洋はまだましで、秦鳳青より頼りになった。今、息を切らしながら言った。「そのエネルギーストーンを出して、三人で走りながら吸収しよう。吸収できるだけ吸収するんだ……」

李寒松は我慢できずに言った。「あのエネルギーストーンは純度が低くて、不純物が多すぎる……」

「大丈夫だ、たくさん吸収して、後で不純なエネルギーを浄化すればいい。」

王金洋は経験豊富そうに、急いで言った。「確かに無駄は多いけど、自分で修練するよりずっと早い。心配するな、後遺症はないよ。」

「でも……」

李寒松が言い終わる前に、秦鳳青はすでにエネルギーストーンを取り出し、狂ったように吸収し始めた。

不純物が多いことなんて……どうでもいい!

今はたくさん吸収して、後で時間をかけて浄化すればいい。それでも自分で修練するよりはマシだ。

王金洋も二言目には言わず、すぐにエネルギーストーンを掴んで、急いで吸収を始めた。

李寒松はその様子を見て、我慢できずに言った。「俺の分も残しておいてくれよ。お前らそんなに速く走るから、追いつけないんだ!」

情けないことに、彼は秦鳳青よりも遅かった。

秦鳳青は振り返って、軽蔑するような目つきをしたが、少し考えてから笑顔を見せ、もう軽蔑するのを止めた。

遅い方がいい。速すぎると、李鉄頭の役割が減ってしまう。