第11章 なんと、100人の大能者？

もうろうとした中で、彼はどこか広大な場所に来たようだ。正確に言えば、墓地だった。

　　周囲は非常に陰鬱で、寒気が骨身に沁みた。まるで九幽の地に来たかのようだった。

　　見渡す限り、びっしりと、ほぼ百基の黒い墓碑があった！

　　さらに恐ろしいことに、墓碑の周りには何千何万もの剣が刺さっていて、極めて巨大な陣法を形成しているようだった！

　　そして、それらの黒い墓碑が陣眼となっていた！

　　「これは一体何なんだ……」

　　葉辰が話そうとした瞬間、大地全体が震え始めた。百基の墓碑が全て震え、続いて、何千何万もの剣が地面から抜け出し、九天へと飛び上がった！

　　この光景は非常に壮観で、人を呆然とさせた！

　　葉辰が反応する間もなく、蒼穹から叱責の声が響いた：「たかが境界如きで、輪廻墓地に踏み入るとは！ 死にたいのか！最も弱い墓碑の執念さえ引き起こせないくせに！出て行け！」

　　言葉が落ちるや否や、葉辰は一蹴りで墓地から追い出され、外の世界で目覚めた。

　　葉辰は手の中の黒い石を不思議そうに見つめた：「もしかして、これが老人の言っていた上古時代の法寶なのか？あの人の言葉によると、もしかすると自分の力がある閾値に達すれば、墓碑の中の大能者の執念を引き起こせるのか？これは……冗談じゃない？これは百基の墓碑だぞ、まさか中に百人の大能者がいるのか？」

　　そのとき、ドアをノックする音が聞こえた。

　　ドアの外から孫怡の声が聞こえた：「起きてる？ もう起きないと、あたしが入るわよ。男の人って朝は勃起してるって聞いたけど、そのときは知らないからね。」

　　この馴染みのある声を聞いて、葉辰の心は温かくなった。彼は心の中の驚きを抑え、黒い石をしっかりと隠した。

　　今の彼の実力では遠く及ばない。この石の秘密はゆっくりと探っていこう。

　　彼がドアを開けると、スーツ姿の孫怡が目に入った。おそらく昨日の気まずさのせいか、孫怡の目は少し泳ぎ、頬も少し赤くなっていて、とても可愛らしかった。

　　「孫怡、君がこんなに優しくしてくれるから、急に出て行きたくなくなったんだ。どうしよう？常駐サービスでもあるの？毎日皿洗いをするし、冬が近いから布団を温めるのもいいよ……」葉辰はにやにやしながら言った。