夫婦で焼き肉。
葉辰と孫怡が入り口に着くと、汪おじさんと張おばさんが忙しそうにしているのに気づいた。
張おばさんはすぐに葉辰と彼の隣にいる女の子に気づいた。
孫怡を見たとき、彼女は本当に驚いた。まさか今日一度に二人の仙女のような女の子を見ることになるとは思ってもみなかった。
「辰ちゃん、やっと来たのね。まあ、こんな大物をうちのような所に連れてきて、あの人たちは高級レストランに慣れているのに、うちみたいな小さな場所じゃ恥ずかしいわ……」張おばさんは今でもちょっと怖がっていて、料理が美味しくなくて葉辰の大事な用事を台無しにしてしまうんじゃないかと心配していた。
葉辰は笑って手を振り、言った。「大丈夫ですよ、彼を呼んだのはちょっと話があるだけです。それに張おばさんの腕前は知ってますよ。あいつらがよだれを垂らすくらい美味しいに決まってます!」
張おばさんは褒められて少し照れ、服をこすりながら孫怡を見て尋ねた。「辰ちゃん、この方はあなたのあの人…?どこかで見たことがあるような…」
葉辰が説明しようとしたとき、孫怡は張おばさんの前に歩み寄り、興奮して言った。「張おばさん、本当にあなたですね。汪おじさんも中にいるんですか?私のこと忘れちゃったでしょう。5年前、放課後によくあなたたちの屋台で食事をしていた…」
張おばさんはそう言われても思い出せなかったが、笑って言った。「こんなに美しい常連さんがいたなんて思いもしなかったわ…さらに辰ちゃんと卒業後も一緒にいるなんて、それは良かったわね…」
孫怡はそう言われて瞬時に心が甘くなり、キッチンに走って行って汪おじさんにも挨拶した。
葉辰はあまり説明したくなかったので、個室のドアが開いているのを見て中に入った。沈海華と沈夢佳がすでに中に座っており、隅にはスーツを着た男性がいて、運転手らしかった。
沈海華は葉辰の姿を見て、顔が少し興奮した!
なぜなら、この数日間で自分の難病が治っただけでなく、以前からあった小さな体調不良までもがすべて消えていたからだ!
彼は葉辰を見て、まるで命の恩人を見るかのようだった。
「葉さま、やっと来てくださいました。まずは三杯お酒を注いで、命を救っていただいたお礼を申し上げます!」