第112章 どういう素性だ!(推薦チケットを求む)

夏若雪は葉辰を見つめ、葉辰が最初から最後まで全く表情を変えていないことに気づいた!

  まるで何事もなかったかのような人だった!

  この男は少しも反応を示さないのか!

  どう考えても、周福祿に少しは面子を立ててやるべきだろう!

  彼の後ろにいる舵おやじは目を見開いて怯えているというのに!

  夏若雪はもう我慢できず、細い手を伸ばして葉辰の腰をつついた。

  「どうして周福祿を知っているの?」

  葉辰は肩をすくめ、淡々と言った。「あの短気な奴が周福祿というのか。この前はケンカになりかけたんだ。」

  夏若雪は驚いて、葉辰を馬鹿でも見るかのように見た!

  周福祿が短気なのは間違いない!

  だがこいつ、本当に周福祿とケンカになりかけたのか?

  冗談じゃない!

  江南省で誰が周福祿に手を出す勇気があるというのだ?死にたいのか!

  実は葉辰も最初は少し驚いていた。結局のところ、以前病院で周福祿と衝突したのだ。

  相手の短気な性格は身をもって知っていた。

  しかし、どうして今日は性格が変わったかのように、開業の花かごを持って来たのだろう?

  もしかして、彼の父の意向か?

  葉辰は夏ははのほぼ石化したような笑顔をもう一度見て、この周福祿の身分が並ではないことを悟った!

  天正グループの門前。

  周福祿が手に持っていた花かごを両側に置こうとしたとき、夏ははが贈った善財童子の一対に気づいた。

  彼の表情が突然変わった。

  開業祝いにこんなものを送るなんて、これは問題を起こしに来たのか。

  すぐに、彼は隣にいる中年の男性に目をやった。相手の目は少し慌てた様子で、明らかに関係があるようだった。

  彼は花かごを脇に置き、真っすぐに中年の男性に向かって歩いていった。

  「これはお前が送ったのか?」

  その中年の男性が話す勇気なんてあるはずがない!

  頭を下げたまま、聞こえなかったふりをした!

  「耳が聞こえないのか?」