この言葉を聞いて、楚淑然の瞳は喜びに満ちていた。彼女は壇上に上がり、その背中の写真を指差しながら、冷たい声で言った。
「私は100%確信しています。ハンターは葉辰です!」
葉辰?
葉辰って誰だ?
その瞬間、会議室全体が静まり返った。
全員が一瞬でこの名前に聞き覚えがあると感じた。どこかで聞いたことがあるような気がした。
唐傲でさえ、一瞬反応できなかった。
「葉辰?どの葉辰だ?」
突然、全員が何かを思い出した!
シーッ!
彼らは息を呑んだ。瞳には恐怖と驚きが満ちていた!
まさか彼だったとは!
あの武道臺で袁景福を殺した男が葉辰だったのか!
唐傲は多くの強者を送り込んでこの男に対抗させたが、最後の結果はすべて音沙汰なしだった!
本来なら彼らは追及を続けるはずだったが、最近多くの事件が起きたため、彼らはこの若者のことをほとんど忘れていた!
しかし、この葉辰が恐れられているハンターだというのか?
彼にそんな実力があるのか?
袁景福を倒したことは、相手が華夏宗師ランキングの300位か400位程度だということを示すだけだ。
この程度の実力では唐海沈を殺すことはできないし、烏家に手を出すこともできない!
皆の顔にも疑惑の色が浮かび、葉辰という若者にそこまでの実力があるとは到底信じられなかった。
唐傲の瞳にもかつてない重みが宿り、詰問した。「どうやって確信したんだ?私の知る限り、あの若者の実力では今の出来事を引き起こせるはずがない!」
楚淑然は初めからこの人たちが信じないことを知っていた!
この人たちどころか、彼女自身も最初にこの背中の写真を見たときは信じられなかった!
葉辰は確かに強いが、ここまで強いはずがない!
しかし、彼女は以前葉辰について調査し、江城で葉辰の写真を数え切れないほど撮っていた!
彼女は急いでバッグから一束の写真を取り出し、唐傲に渡した。「唐會長が信じられないなら、この写真を見てください。」
唐傲は写真を受け取った。例外なく、すべて背中の写真だった。