全場静寂!遠くの驚雷と唸る海風以外、一切の音もなし!
「ドン!」
一声の轟音、葉辰の両足が甲板に着地し、冷たい眼差しで皆を直視した!
「お前を見つけ出し、生きた心地がしないようにしてやると言ったはずだ」
彼の周身に殺気が渦巻き、丹田の真気が激しく動いた!
背後の斬龍剣もかすかに揺れ、まるで鮮血に潤うのを待っているかのようだった!
その強者たちがようやく我に返り、中村太野の「やれ!」という怒号とともに、全員が一斉に葉辰に向かって押し寄せた!
葉辰は時間を確認し、冷ややかに言った。「お前たちにはあと1分の命がある」
言い終わると、彼は右足に真気を集中させ、強く踏み込んだ。足元の甲板が粉々に砕け、彼は瞬時に甲板の下へと姿を消した!
着地と同時に右側へ突進し、さらに一つの壁に拳を叩きつけた。
「ドン!」
壁が震え割れた!
彼は應擎を見つけ出した!
だが今の應擎の顔は、唇まで真っ青だった!
血の気が全くない!
床に広がる真っ赤な血痕は目を覆わせるほどだった!
葉辰の瞳に怒りが満ちあふれ、一筋の風刃を凝縮して放った!
足枷が瞬時に切断され、應擎はそのまま落下した!
葉辰は足を踏み出し、急いで應擎を受け止め、慎重に地面に横たえた。
残りの九人も当然葉辰に気づき、顔を輝かせながら急いで叫んだ。「教官!」
この「教官」という二文字には、あまりにも大きな意味が込められていた!
総教官が出手した!
あの日、葉辰が一人で百人と戦った光景が、まだ鮮明に脳裏に焼き付いていた。まるで戦神のようだった!
葉辰はうなずき、手から一筋の真気を放ち、その中の一人の鎖を完全に断ち切った。
「他の者の鎖を解いてやれ」
「はい、教官!」
葉辰は輪廻墓地から薬草を取り出し、應擎の傷口に塗布した!
しかし應擎の失血があまりにも多く、既に片足を鬼門關に踏み入れかけていた!
彼は聚血丹を一粒取り出し、應擎に飲ませた。
それだけでなく、應擎の心臓に真気を集中させた!
血液の逆流が心臓に既に極大な圧力をかけていた。