第233章 必要ありません!(1回目!)

この瞬間、葉辰は斬龍剣に宿るエネルギーを感じ取ることができた。

  陸寒霜がこの剣を彼に渡した時から、その非凡さに気づいていた。

  しかし今や非凡どころではない、引き起こされた異象があまりにも恐ろしすぎる。

  彼は崑崙虛で、鞘から抜かれただけで萬劍を従わせる武器があるという話を聞いたことがあった。

  彼はずっと侮蔑的だった、結局のところ修練の道において、武器は単なる補助に過ぎないのだから。

  しかし今、彼は信じた!

  今この瞬間の斬龍剣は折れた剣に過ぎないのに、こんなにも強力なのだ。

  もし折れた剣が再鍛造されたら、引き起こされる異象はどうなるのだろうか?

  彼の呼吸は少し荒くなった。

  葉辰は目の前に浮かぶ斬龍剣を見つめ、手を伸ばして掴もうとしたが、まだ触れる前に、強力な力が彼の手を弾き返した!

  斬龍剣が自分を拒絶しているのだ!

  葉辰の心には怒りが湧き上がった。これほど長く斬龍剣を使ってきたのに、この剣はまだ従っていないのか?

  彼は急いで丹田の真気を右手に集中させ、かすかな気の流れが指の間を漂った。

  次の瞬間、彼は直接斬龍剣を掴んだ!

  相手が抵抗し、葉辰の五臓六腑に震動を感じさせたにもかかわらず!

  しかし葉辰には手を離すつもりは全くなかった!

  それどころか、絶え間なく真気を注ぎ込んだ!

  葉辰の体を覆う殺気、剣のように鋭い双眸!

  折れた剣さえ従わせられなければ、どうやって再鍛造された剣を征服できるというのか!

  葉辰の体から放たれる気配はますます濃くなり、傍らにいた朱雅さえも極めて不快感を覚えた。

  彼女の顔色は蒼白で、口角からは血が滲んでいた。

  「葉さま……」

  彼女は震える声で注意を促した。

  葉辰は朱雅を一瞥し、はっとして手のひらを回し、斬龍剣を収めた!体から放たれていた凄まじい気配も徐々に消えていった。

  斬龍剣はまだ少し不服そうだったが、どうすることもできないようだった。

  「ありがとうございます、葉さま……」朱雅はほっとして言った。「私についてきてください。葉さまを中へご案内します。」