葉辰は應擎の前に来た。彼はまだ意識不明だった。
傍らの龍魂戦士が口を開いた。「教官、隊長は大丈夫でしょうか?」
葉辰は首を振った。「私の許可なしでは、閻魔大王でも應擎の命を奪うことはできない!」
そう言うと、彼は手に真気を運転させ、真気を気針に凝縮させ、直接應擎のツボに刺した。
その後、葉辰は二本の指を應擎の眉間に当て、絶え間なく真気を彼の体内に注ぎ込んだ。
まるで暖かい流れが應擎の体を貫くかのようだった。
應擎の顔にようやく少し血色が戻った。
聚血丹は應擎の血液を凝集させるのに役立つが、彼は失血が多すぎたため、やはり病院で輸血する必要がある。
血液は無から生じることはできず、これは丹薬でも達成できないことだ。
しばらくすると、應擎は目を開けた。葉辰を見ると、瞳孔が縮み、立ち上がろうとして恭しく言った。「葉さま……」
「動かないで、君の体はまだとても弱っている。」葉辰は命じた。
「はい、葉さま!」
應擎の目には感謝の念しかなかった。彼は竜魂突撃隊が埋伏に遭い、全滅したことを知っていた。今やすべての人々が救出されたのは、この強大無比な青年以外に説明がつかなかった。
「葉さま、私を救ってくださってありがとうございます!」躊躇した後、應擎はついにこの言葉を口にした。
葉辰は立ち上がり、笑みを浮かべた。「私の友人は多くない。君はその一人だ。君が死んだら、私は不愉快になるだろう。」
この簡単な一言で、應擎の体は震えた!
感動の念が押し寄せてきた!
今日のすべてについて、彼は後悔していなかった!
彼は誓った。これからは必ず全力を尽くして葉辰とその周りの人々の安全を守ると!
「そろそろ時間だ。龍魂に連絡して、彼らに迎えに来てもらおう。君はまだ輸血が必要だ。」
應擎はうなずき、傍らの龍魂戦士に言った。「龍魂に連絡して、近くの船をこちらに向かわせてくれ。」
すぐに、龍魂は一隻の軍艦を人々を迎えに送った。華夏海軍が通知を受けて来たのだ。
一行が廃棄された巨大船を離れようとしたとき、携帯電話の着信音が鳴り響いた。