第265章 崑崙虛からの来訪者！（5更！）

夏若雪の心は鹿のように激しく鼓動していた。彼女は生まれてこのかた、こんなに興奮したことがなかった！

　　幸せのあまり気を失いそうだった。

　　「葉辰……ありがとう……この光景は、一生忘れられないわ。」

　　葉辰は微笑んで言った。「次も見たくなったら、僕を呼びさえすればいいよ。」

　　夏若雪は何かを思い出したようだったが、それでも力強くうなずいた。

　　この時、葉凌天と羅剎は秋庭湖の岸辺に立っており、表情がやや奇妙だった。

　　誰が想像できただろうか。唐傲を斬殺し、江南省の無数の勢力を震え上がらせたハンターが、女性とデートする気分になるなんて！

　　さらには、こんなに貴重な靈石を使って、こんな絢爛な光景を作り出すなんて。

　　この代償は大きすぎるだろう。

　　もし江南省や京城の勢力がこれを知ったら、きっと驚愕するに違いない。

　　昔、周の幽王は美女の一笑みを得るために烽火を上げて諸侯を欺いた。今や彼葉辰は少女の一笑みを得るために、靈石で蒼穹を飾る。

　　「殿様の実力は確かに強いですが、私は一つのことを忘れていました。彼はまだたった20歳そこそこなんです。この年齢ではこれが普通なのかもしれません。」

　　「しかし、こんな若さでこの実力に達しているなんて、殿様がさらに成長を続けたら、1年後には華夏宗師ランキング第一位になるのではないでしょうか？」

　　「行きましょう。」

　　葉凌天の口元に期待の笑みが浮かび、その後キャップを深く被り、羅剎と共に闇の中に消えていった。

　　湖の中で、葉辰と夏若雪は小舟に戻り、二人はこの時間を十分に楽しんでいた。

　　殺戮は彼の本心ではなく、彼の本心はこの瞬間にあった。

　　葉辰は今日、夏若雪の笑顔を100回以上見た。この笑顔の下では、他のすべての美しいものが引き立て役にしかならなかった。

　　夜9時、夏若雪は葉辰の手を引いて、時計を見た。「9時よ、帰りましょう。今日はもう十分楽しんだわ。」

　　「うん。」

　　二人は別荘に戻り、それぞれの部屋に戻ってシャワーを浴びた。

　　なぜか、葉辰は何か変だと感じていた。

　　彼は葉凌天に夏家のすべてを調査させたが、何も異常はなかった。

　　もしかして秦家のせいだろうか？