第324章 一人残らず!(4章目)

この瞬間、安素山の表情は恐怖に満ちていた。

彼の両肩には巨山が乗っているかのようだった!

そして目の前には一匹の血龍の幻影が彼を睨みつけていた!

この血龍は、どこかで見覚えがあった!

あの時、千珏山の頂上で、自分の目の錯覚だと思っていたが、今となってはそうではないことが分かった!

この葉辰は本当に血龍の幻影を持っているのだ!

彼の全身は死の気配に包まれていた!

彼にはよく分かっていた。この殺神が安家に踏み込んできた以上、今回は死を免れないと!

彼は命乞いをせず、一言も発せず、その不屈の眼差しで葉辰を見つめていた。

突然、彼は葉辰が突破を果たしていることに気付いた!以前とは比べものにならないほどの実力だった?

千珏山での戦いで、彼に傷を負わせるどころか、逆に強くなっていた?