その瞬間。
葉辰の足元に真気が集中し、その速さは極限に達した!
彼は自分以外にも幽霊刑務所のことを尋ねる者がいるとは思わなかった!
これは間違いなく突破口となるはずだ。
相手を見つけることが、今の最重要課題だ!
京城師範大學全体に強風が巻き起こり、葉辰は瞬時に校門を飛び出した!
すぐに、葉辰は百メートル先にいる長衣の男に気付いた!
「あいつだ!」
百メートルの距離など、蒼龍幻身の秘伝を使う葉辰にとっては造作もない!
長衣の男の背後に迫ろうとした時、一筋の冷光が閃いた!
男は手から飛刀を放ち、その後、両足に力を込めて、隣の塀を飛び越えて姿を消した!
「死にたいのか!」
葉辰は五指を広げ、真気を凝集させ、その飛刀を直接掴んだ。
同時に、膝から力を爆発させ、数メートルもの高さを跳び上がり、塀を越えていった!
この光景は周りの通行人を震え上がらせた。
彼らはこのような技を見たことがなく、写真を撮ろうとしたが、二人の姿は完全に消えていた。
塀の外は工事現場で、作業員たちは夕食に出かけており、人気は少なかった。
長衣の男は逃げ続けようとしたが、目の前に冷たい表情の青年が立っているのを発見した!
それは葉辰だった。
「どこへ行くつもりだ?」葉辰の冷たい声が響き、殺気が放たれた。
長衣の男は眉をしかめ、問いただした。「私たちの間に恨みはないはずだが、なぜ私の行く手を阻むのだ。」
「確かに私たちの間に恨みはない。だが、お前と幽霊刑務所の間にどんな恨みがあるのか知りたい!」
長衣の男は葉辰のその言葉を聞いて、表情が一変し、身体からも殺気が漂い始めた。
「お前は多くを知りすぎた。ならば、殺すしかない。」
男の不気味な声が突然響いた。
次の瞬間、再び手から飛刀が放たれた!
飛刀は空気を切り裂き、薄い気流に包まれて!葉辰の急所を狙って飛んでいった!先ほどの一撃よりも恐ろしい!さらに巨大な波のように葉辰に向かって押し寄せてきた!
明らかに殺意を持っていた!
彼はこの飛刀に大きな自信を持っており、普通の強者なら防ぐ資格すらない!
一刀の下、必ず亡魂となる!
「飛刀が好きなようだな?」
葉辰は口角に笑みを浮かべ、次の瞬間、掴んでいた飛刀を放った!
「破れろ!」
「まさか……」
男の顔から笑みが消えた。