第357章 彼が来た!(5更!)

葉辰は落ち葉の指す方向に視線を向けると、空気中に一筋の陣紋が渦巻いていた。

極めて微弱で、注意深く観察しなければ気付けないほどだった。

葉辰は躊躇わず、蒼龍幻身の秘伝を発動し、瞬く間に陣紋のある場所へと移動した。

指を一本突き出すと、目の前に壁があるかのようだった。

透明な壁だ。

「こんな手段で私を止められると思っているのか?血梅殿には何か強力な陣法があると思ったのに!」

葉辰は冷ややかに鼻を鳴らし、指で印を結び、一滴の鮮血を絞り出した!

鮮血が陣法に射かかり、完全に散開すると、陣法は何かに制御されたかのように揺れ動き始めた!

その後、葉辰の手に斬龍剣が現れ、一刀を振り下ろした!

剣気は氷のような殺意を帯び、陣法の壁を真っ二つに引き裂いた!

一つの裂け目が瞬時に現れた。