京城、大元通りと京北大通りの交差点、西側。
壁と警戒線で封鎖された場所。
五、六人の男たちが外で警備をしており、冷たい目つきで全ての人を見つめていた。
ポルシェが門に入ると、数人の男たちが手を振り、車の窓が下がって後部座席の葉辰を見ると、すぐに笑顔を見せた。
「葉さま!」
「通してやれ!」兵士の一人が言った。
ポルシェが中に入っていき、荒れ地だったので朱雅は適当な場所に停車した。
葉辰が車を降り、周囲を見渡すと、瞬時に気の流れを感じ取った。
「ふむ?この場所は……」
葉辰は何か違和感を感じ、しゃがんで地面から石を拾い上げ、二本の指で軽く力を入れると、石は粉々になった。
同時に、数筋の霊気が漏れ出た。
「歴史的に、この地は多くのトップクラスの一族を生み出してきた。おそらくこの地の地勢が千雲扶揚の勢いを持つからだろう。古代なら、ここに住めば覇業を成し遂げられたかもしれない。華夏の気運は本当に不思議だ」と葉辰は呟いた。