「葉辰、何をぶつぶつ言っているの?そうそう、さっきの三人の男は……」
魏穎は恐怖を感じていた。結局のところ、これが彼女が初めてはっきりと死体を目にした経験だった。
しかも、相手は彼女の目の前で死んだのだ。
そして、それをやったのは葉辰だった。
前回、母の武道館で葉辰も手を出したが、その時の相手は死ななかったようだし、リングは彼女から遠すぎて、詳細は見えなかった。
葉辰は魏穎の肩を軽く叩いた。「行こう。私の立場が特殊なのは知っているだろう。これは正当防衛だ」
「うん」
魏穎は葉辰を信じていた。彼は無闇に暴力を振るう人ではないと。
二人は林家を離れ、タクシーに乗って教師寮へと向かった。
林家は陣法を失い、完全にその姿を現した。
……
華夏、香江。
香江の西側には山があり、江道山と呼ばれている。江道山は聖山の一つだ。