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夜の八時、涼風が吹いていた。
九龍茶館。
すぐに、入り口で待っていた包新河は二人を見かけ、興奮して近づき、手を差し出した。「葉さま、やっと来られましたね。老祖とその友人が中でお茶を飲んでいます。」
「長く待っていたのか?」
「私たちも今来たばかりです。この茶館は私の友人が経営しているもので、味は間違いなく本物です。」
「そうか。」
包新河は葉辰を個室へと案内した。
部屋には仙風道骨の二人が座っていた。
その一人は包新河に似ており、おそらく包家の老祖、包培民だろう。
もう一人は、その漂う気配から見て、間違いなく守護者の一人だった。
葉辰が一歩踏み入れると、二つの視線が彼に向けられ、さらに強大な威圧が押し寄せてきた。
二人の老人の口元に意味深な笑みが浮かんだ。
彼らは葉辰に非常に興味を持っていた!
二十歳そこそこの若者が、なぜ巔峰に立つ守護者を殺せたのか、それが彼らの興味の的だった!
葉辰は両肩に巨山が乗っているような、万斤の重みを感じた。普通の人なら、その場で血霧と化していただろう。
彼は冷笑し、肩を震わせ、体内の血龍が湧き上がった!強烈な殺気が刃となって、肩にかかる威圧を容赦なく切り裂いた!
「轟!」という音とともに、葉辰の背後の個室が粉々に砕けた!
二人の老人の瞳孔が極限まで縮み、威圧を引き下げた。
「まさに英雄は若きより出ずだな。座れ!」
魏穎も続いて入ってきて、座ろうとした時、もう一人の守護者が言った。「部外者は、出ていってもらおうか。」
魏穎は表情を硬くし、この二人の老人が自分のことを言っているのを理解した。彼女が立ち上がって出ようとした時、葉辰は彼女の手を掴んだ。
「彼女は私の友人だ。彼女が部外者なら、私もここにいる必要はない。」
「魏穎、座れ。」
葉辰は断固とした口調で言った。
魏穎は二人を見つめた後、おとなしく座った。
包家の老祖包培民は特に意見はなかったが、もう一人の守護者は不機嫌な表情を浮かべた。
彼はこの葉辰が極めて傲慢だと聞いていたが、大げさな話だと思っていた。今見ると、まさにその通りだった!
包新河が中で取り持ちながら、包培民に言った。「老祖、今回葉辰を呼んだのは、単にお茶を飲むためだけではないでしょう。」