第549章 私を信じるか?(6更!)

遠くにいる二つの人影を見て、この人影はついに怒りを抑えきれず叫んだ。「葉辰、お前を八つ裂きにしてやる!」

怒号は雷のように轟き、崑崙山全体に響き渡った。

その怒りは、はっきりと表れていた。

煞離は血盟でこれほど多くの年月を過ごしてきたが、いつこのように惨めな思いをしたことがあっただろうか!

地位が高く、万人の注目を集め、尊敬されている煞離が、いつこのような屈辱を受けたことがあっただろうか?

もし鄭長老が知ったら、彼をどれほど失望させることだろう!

どんなことがあっても、葉辰は死ななければならない!

しかも彼の手で生きながら苦しめ殺されなければならない!

真っ赤な両目に不気味な眼光を宿し、煞離の全身からは人を震え上がらせる殺気が放たれていた。

彼は一歩一歩、葉辰と百里雄に向かって進んでいった。

彼はこの二人に逃げ道がないことを知っていた。

すべてが終わるのだ。

二人とも重傷を負い、神遊境にさえ達していない。何で彼を止められるというのか?

「葉辰、さあ続けて逃げてみろ。もし私がお前なら、飛び降りるがいい。そうすれば、お前どころか、私でさえ生き残ることはできないだろう!」

「崑崙山の周りの霊気はすべて崑崙虛に吸収されてしまい、崖の下には霊気が全くない。神遊境第九層の強者が飛び降りても、必ず死ぬだろう。」

「もちろん、この死に方には一つ利点がある。それは単純明快だということだ。」

「しかし、もしお前が私と一緒に血盟に戻るなら、まだ一筋の望みがあるかもしれない。結局のところ、お前とお前の父親には大きな秘密がある。この秘密と引き換えに一命を取り留めるのも悪くないだろう。」

深く息を吸い込み、空一面の雷光が完全に消え去り、冷たい風が吹き抜けると、煞離は怒りを抑えながら、厳しく言った。

葉辰は振り返り、冷たい目で言った。「お前の名前は何だ?」

煞離は笑みを浮かべた。一言一句はっきりと言った。「血盟の清掃員、煞離だ!覚えておけ、お前葉辰は私に斬られたのだと!」

言葉が落ちるや否や、煞離は動いた!

手首を振ると、血門の虛影が頭上に浮かび、同時に一滴の精血が射出された。

次の瞬間、血門の虛影から一筋の剣光が飛び出した!

流光が乱れ飛び、剣気が閃いた。

鋭い破空音が響き、煞離が放った剣は天地を完全に暗くした。