「退く?私に聞いたか!」
落劍宗宗主が驚きの声を上げると同時に、葉辰の冷笑の声が響いてきた。
自分を見くびるなら、その代償を払わねばならない。
彼は落劍宗を挑発しようとしたことはなかったが、むしろ落劍宗が何度も彼を追い詰めてきたのだ!
今日、葉辰は落劍宗が自分に負った借りを取り返すつもりだ!
殺せ!
そう思うと、表情を引き締め、葉辰は大声で叫んだ。
二つの力がぶつかり合う!
直接的な圧倒的な力!
「ああ!私の手が!」
先ほどまで傲慢な顔をしていた玄一は、突然心を引き裂くような悲鳴を上げ始めた。
葉辰のこの一撃は、彼と交わるやいなや、彼の拳風を打ち破り、両腕を粉砕した!
「ふん!死ね!」
今日、落劍宗の者が自分を殺そうとしている?それならば、葉辰が手加減する必要はない!
直接鎮圧!
玄一が自分を殺そうとするなら、葉辰は先に彼を殺す!
一声の雄叫びと共に、拳の威力は少しも衰えない。
轟轟轟!
葉辰のこの一撃は、枯れ木を引き抜くような勢いで、玄一の両腕を粉々に砕いた。
ドン!
そして、一撃の余波が直接玄一の胸に叩きつけられた!
バキッ!
また一連の鮮やかな砕ける音が聞こえてきた。
肉眼で見ても分かるほど、その恐ろしい破壊力の下で、玄一の胸が陥没した。
ブシュッブシュッブシュッ!
鮮血が噴き出し、内臓の欠片が混じっていた。
玄一はこの瞬間、悲鳴すら上げることができなかった。
彼は口を大きく開け、目を見開き、両目は血走っていた。
彼は目の前の光景、目の前の葉辰を信じられない思いで見つめていた。
「真元境がどうしてこんなに強いのか!」
玄一は信じられなかった。
葉辰は、まだ二十歳そこそこの若さなのに、なぜこれほど強いのか?
自分は葉辰を過小評価していた!自分は、もうおしまいだ!
さらに巨大な衝撃波が爆発し、玄一の体は糸の切れた凧のように吹き飛ばされ、落劍宗の人々の足元に叩きつけられ、世界は静寂に包まれた。
しばらく呆然とした後、血まみれで息絶えた玄一を見て、その場にいた落劍宗の者たちは皆狂ったように、激怒した!
誰もが目の前で起きたことを受け入れることができなかった。
どうしてこんなことが?
一撃の交わりで、葉辰はまるで枯れ木を引き抜くような力で、神遊境に踏み入ったばかりの玄一を一瞬で殺したのか?