第103章 ママは墓に草が生えたパパに会いに行った

擎ちゃんは英国風のスーツを着て、顔立ちがハンサムで可愛らしい。

  濃い眉の下には大きな目が輝き、黒い瞳がキラキラと動き回り、活発で元気そうだ。

  昭ちゃんは赤いドレスを着て、白くてきれいな瓜子顔で、大きな目がキラキラしている。

  整った顔には可愛らしいエクボがあり、全身から機敏でいたずら好きな雰囲気が漂っている!

  韓越は手にした包みを渡し、「お母さんが用事で出かけたんだ。これはお母さんが僕に頼んで君たちに持って帰ってもらった贈り物だよ。お母さんは、おとなしく家で勉強して、言うことを聞くようにって伝えてほしいって」

  「ふん、お母さんが帰ってきてまた行っちゃったの?韓越、教えて、お母さんどこに行ったの?」昭ちゃんの怒った様子に、韓越は心が揺らいだ。

  「昭姫、お母さんはすぐに帰ってくるって言ってたよ。おとなしくしていてね。僕は荷物をまとめに行くよ」

  韓越は言い終わると2階に上がった。彼が行った後、擎ちゃんは包みを開け、中の精巧な箱を取り出した。

  昭ちゃんは小さな手で箱を開け、中で輝く珠を見て思わず叫んだ。「わあ、これって夜光真珠?すごくきれい!」

  「七色の貝殻もあるよ!」

  昭ちゃんは魅了され、七色の貝殻を手に取ってその模様を調べ始めた。

  擎ちゃんは韓越の後姿をぼんやりと見つめていた。

  しばらくすると、韓越は荷物をまとめて下りてきて、出発の準備をした。

  ソファにいる2人の宝物を見て、「擎王子、昭姫、僕は行くよ。家でおとなしくしていてね」

  2人はうなずいた。韓越がホールを出るやいなや、擎ちゃんはすぐに立ち上がった。「妹、韓越についていって、お母さんがどこに行ったのか見てみよう?」

  昭ちゃん、「お母さん、用事があるって言ってたでしょ?もしかしてバッハおじさんとデートに行ったのかな?」

  擎ちゃん、「それはないと思うよ。バッハおじさんとデートなら、僕たちも一緒に連れて行ってごちそうしてくれるはずだよ」

  「じゃあ、ついていけば分かるんじゃない?」

  「そうだね!」

  「白ちゃん!」

  白狼さんは呼ばれるとすぐに部屋から走ってきた。「ワオーン〜」