第125章 薬を入れた酒…

葉淇は目を伏せ、視線を映像の葉軒に向けることさえしなかった。「本当です。」

  イェヘナラ氏の王であるからには、この程度のことを知っていても不思議ではない。

  葉軒は怒って言った。「淇兒、お前はイェヘナラの正統の姫だ。どうしてそんなことをするのだ?」

  「今のお前にとって最も重要なのは、バッハと婚約し、イェヘナラの高貴な地位を固めることだ!」

  「そうしなければ、今後イェヘナラは葉爍か葉安に任せるしかなくなる!」

  命令口調に、葉淇は眉間にしわを寄せた。

  無表情な顔に、わずかな苛立ちが浮かんだ。

  「その件については承知しています。バッハとの婚約については、帰ってから話し合いましょう。」

  4年前、彼女は陸厲沉に運命を支配された。

  4年後、今度は葉軒に束縛される。