第171章 爆発…

「主の御名により、新郎新婦のために結婚式を執り行います。二人が神の加護を受け、幸せな旅路を歩み、愛し合い、白髪までともに過ごせますように」

「バッハさん、あなたの隣にいるこの美しい葉淇さんを妻とし、夫となることを誓いますか？」

「誓います！」

「葉淇さん、あなたの隣にいるこのハンサムなバッハさんを夫とし、妻となることを誓いますか？」

葉淇は牧師の口の動きを見ていたが、頭の中は真っ白だった。

バッハは彼女の手をしっかりと握り、「淇、淇！」と呼びかけた。

葉淇は我に返り、目の前の牧師を見た。

「彼女は誓いません！」

そのとき、結婚式場に冷たく低い声が響いた。

皆がその声の方を見ると、陸厲沉が黒いコートを着て、長い脚で歩みを進め、バッハと葉淇に向かっていた。

彼の表情は冷たく、天から降臨した君主のようだった。

バッハは陸厲沉を見て、茶色の瞳に驚きの色を浮かべた。まさかS国に来ているとは！

その後、冷たく笑った。彼が結婚式を台無しにしようとしているが、来たことを後悔させてやる。

皆は目の前の男が誰なのか分からなかったが、とてもハンサムだと思った。しかし、何人かは気づいた。彼は小擎王子様に少し似ていた。

葉軒は冷たい目で陸厲沉を見つめ、殺意を込めた表情を浮かべた。

葉淇はさらに驚き、言葉を失った。なぜ彼がここに来たのか！しかも一人で。

陸厲沉は直接葉淇の側に歩み寄り、彼女の手を引いた。「淇淇、来たよ。怖がらなくていい」

バッハ：「陸厲沉、何しに来た？俺と淇が結婚式を挙げているのが見えないのか？邪魔しに来たのか？」

陸厲沉は葉淇を後ろに庇い、冷たい目でバッハを見つめた。

「堂々たるS国の若き城主が人の妻を奪おうとするとは。このニュースが広まれば、青城城全体が世間の笑い者になり、家族の名誉も地に落ちるだろう！」

皆が驚いた。小擎ちゃんと小昭ちゃんはバッハの子供ではなく、この男の子供なのか？

確かに、彼と小擎ちゃんはよく似ている。葉淇が外の男と子供を作り、それでもバッハと結婚するとは思いもよらなかった。