誰がママの話を盗み聞きしているのかしら?
パパ?
それはありえない、彼にはその必要がない。
擎ちゃんは深く考え込んだが、誰なのか思い付かなかった。
以前、いつでもママに会えるようにし、彼女の安全を守るために、擎ちゃんはこっそりアパートに監視カメラを設置した。まさかそれで、こんな大きな秘密を発見することになるとは思いもしなかった。
もしこの監視カメラと盗聴器を同時に使用すれば、干渉し合って見つかりやすくなる。
盗聴器だけを使えば、監視されていることには気づかない。
擎ちゃんは小さいながらも冷静に対処した。「昭ちゃん、ママの言う一言一言が盗聴されている可能性があるんだ。きっと誰かがママに危害を加えようとしているんだ。」
「えっ?」昭ちゃんは驚いて顔が真っ青になった。「どうしよう?ママに危険が迫っているの?」