第327章 厲沉、私はこんなに長い間あなたを愛してきた

そして彼女に言い渡した。「今日はここに一晩泊まって、外に出ないで。葉さんと若様たちに見られたら困るから」

「明日の朝、家に送り届けるわ！」

「その時は実家で素素として生きて、素素の両親と弟の面倒を見てあげなさい」

蘇晚晴は頷いた。「はい」

彼女は本当に素直で、お風呂を済ませてすぐに寝た。

夜中、酔っ払った陸厲沉が帰宅した。

今日は本当に飲みすぎて、もうろうとしていた。

福おじさんは陸厲沉を支えて二階に連れて行った。

本来なら葉淇が双子を連れて海城に行ったことを伝えようと思っていた。

しかし陸厲沉があまりにも酔っているのを見て。

福おじさんは結局何も言わず、ただ陸厲沉を寝室まで送り届けた。

陸厲沉を寝かせつけた後、福おじさんは部屋を出た。

心の中で思った。「葉さんと坊ちゃま、お嬢様が出かけたことは、明日の朝、若様が酔いから覚めてから話そう」

深夜。

別荘の全員が休んでいた。

そんな時、使用人部屋にいた蘇晚晴がこっそりと出てきた。

誰にも気付かれることなく陸厲沉の部屋に忍び込んだ。

ベッドで眠る男を見た。

彼は酒を飲みすぎて、意識を失うほど深く眠っていた！

これこそが彼女のチャンスだった。

蘇晚晴は一枚一枚服を脱ぎ、そのまま陸厲沉のベッドに這い上がった……

その時、海城では。

韓越は陸厲沉の寝室のベッドヘッドに設置された小型カメラを通して、この偽物の素素の出現を目にし、さらにその厚かましい行為を……

韓越はすぐに葉淇の部屋に駆け寄り、ドアをノックした。「お嬢様、お嬢様！」

葉淇は眠そうに出てきた。「どうしたの？」

「お嬢様、あの素素はやはりあなたの予想通り戻っていました。しかも今、厚かましくも陸厲沉のベッドに潜り込んでいます！」

そう言いながら。

韓越は携帯を取り出し、監視カメラの映像を葉淇に見せた。

陸厲沉のベッドヘッドの小型カメラは葉淇が設置したもので、以前クローン人間の件があったためか、あるいはこの素素のせいか。

葉淇はこの偽物の素素が古い知り合いで、陸厲沉を狙っているのではないかと感じていた。

だからわざわざカメラを設置したのだ！

しかし今は……

葉淇は監視カメラに映る、ベッドで目を閉じて眠る男と、明らかに一糸まとわぬ姿で陸厲沉の腕の中に寄り添う偽物の素素の姿を見た。

彼女の心は激しく痛んだ。