第402章 陸厲沉は約束を守る

青磁の瓶を開けて、薬を取り出し、陸厲沉はすぐに飲み込んだ。

この時、ジャックは背後の毒蛇が近づいてくるのを感じ、体が硬直して、急かして言った。「早く、私の後ろの毒蛇を何とかしてくれ!」

陸厲沉は「いいだろう」と答えた。

言葉と同時に、陸厲沉の手にあった鋭い木の枝が飛び、正確に毒蛇の急所を突き刺し、毒蛇の命を奪った。

危機は一時的に去った。

ジャックはもう毒蛇に噛まれて死ぬことはない。

陸厲沉も毒を解いたので、毒が発作することを心配する必要はない。

大雨はまだ降り続いていた。目の見えないジャックは陸厲沉の方向を向いて言った。「ずっとこうして雨に打たれているわけにはいかないだろう?」

「私を背負って、雨宿りできる場所を探してくれ。」

しかし陸厲沉は拒否した。

彼はジャックに告げた。「ここで雨宿りできる場所がどこにあるかなんて誰にもわからない。見つける前に何か他の事故が起きたらどうする?」

「それに私の足は怪我をしている。」

「片足だけで歩いて、お前という不自由な体の人間を引きずって、どれだけ遠くまで行けるというんだ?」

ジャックは騙されたような気がした。「お前は怪我をして片足しかない不自由な体なのに、さっきは大きな口を叩いて、私の命を守ると言ったのか?」

「本当にできるのか?」

陸厲沉は弁解しなかった。

ただジャックに告げた。「信じるも信じないもお前の自由だ。私の保護が必要ないというなら、それだけ労力が省けるし、お前に足を引っ張られることもない。」

ジャックは「……」

死を待つだけよりは、陸厲沉を信じた方がましだろう。

しばらくして、地面に横たわったまま、豪雨に打たれ、体の半分が雨水に浸かっているジャックは再び声を上げた。「本当にこうして雨に打たれているしかないのか?」

目が見えないからといって馬鹿にするな!彼には想像がつく、陸厲沉は絶対に自分ほど悲惨な状況ではないはずだ!

実際その通りだった。

陸厲沉は彼のように雨水に浸かって横たわっているわけではなく、まだ一本の足が使えたので、とっくに跳んで木の切り株の上に座っていた。

その切り株は崖下付近に住む住民が木を切った時に残したものだろう。