第45章 子供に会うことについて

「うん、彼は言わなかったけど、私には分かったわ」

「何を言いたいの？」

「もうすぐ霖ちゃんが4歳の誕生日を迎えるの。もし良ければ、彼の誕生日パーティーに来てほしいわ。私たちは離婚したけど、あなたが子供に会うのを禁止するつもりはないわ」

彼は禁止していないし、彼が良い父親だというのも彼女は知っていた。そうでなければ、当初彼女は子供を置いて安心して去ることはなかっただろう。

しかし、過去数年間彼女はあまりにも辛い生活を送ってきた。子供に自分の母親が役立たずだということを知られたくなかった。

この数年間、彼女はずっと我慢して彼に会いに行かなかった。今、もう我慢したくなかった。

「いいよ」夏星河はただ簡単に一言答えた。席牧白は彼女の返事を聞いて、心の底でなぜか安堵した。

彼女が承諾しないと思っていたのだ。なぜ彼女の承諾を期待していたのか、彼にも分からなかった。

これらを言い終えると、その後は無言のまま。

車はすぐに病院に到着し、夏星河は車を降りて振り返ることなく去っていった。席牧白は彼女の背中を一目見て、ハンドルを回して去っていった。

病室に向かう途中、夏星河は子供に会うことについてずっと考えていた。

誰に対しても落ち着いて対応できるのに、子供に会うことを考えると、やはり少し緊張してしまう……

その時、彼は彼女のことを覚えているだろうか？

「姉さん、やっと帰ってきたんだね」夏智は彼女が入ってくるのを見て、とても嬉しそうに前に出た。

この数日間、どうしたことか、彼はますますこの姉に頼るようになっていた。半日彼女を見なかっただけで、まるで精神的支柱を失ったように感じていた。

彼女が戻ってくるのを見て、彼の心も落ち着いた。

「姉さん、これは僕のために持ってきてくれた食事？いい匂いだね」夏智は彼女の手から袋を受け取り、中の保温弁当箱を見た。

夏星河はうなずいた。「うん、あなたのよ」

「姉さん、食べたの？」

「食べたわ」

夏智は喜んで小さなテーブルに座って食事をした。夏星河は彼のためにたくさんの美味しい料理を作っていた。なんとステーキまであるじゃないか！

夏智の目は輝いていた。「姉さん、これらの料理をどこで作ったの？すごく豪華だね。そうだ、家は見つかったの？」

「見つかったわ」