第128章 殺人事件を企てる

夏無雙は崔銘の今日の態度を思い出し、心の中で恨みを募らせた。

　　男なんて一人も良い奴はいない！

　　それに、一人の男のために、すばらしい栄華と富貴を諦める必要なんてないじゃないか。

　　どんな理由をおいても、彼女は夏星河を排除しなければならない。そうしなければ崔銘が彼女を許さないだろう。

　　崔銘は言った、自分で夏星河を始末する方法を考えろ、さもなければ崔氏の殉死者にしてやると。

　　崔銘のその冷酷さを思い出し、夏無雙は身震いした。

　　そして夏星河の今の変化と手強さを考えると、嫉妬と憎しみで胸が痛んだ。

　　あの賤人、本当に排除しなければ、自分の良い日々は来ないだろう！

　　夏無雙の目の奥に悪意が光った。彼女は唇を歪めて吳蓉に言った。「お母さん、黑さんに連絡して。夏星河には今すぐ死んでほしいわ！」

　　吳蓉も悪意に満ちた冷笑を浮かべた。「安心しなさい。彼女は今夜中に確実に死ぬわ。」

　　母娘は目を合わせ、蛇蝎のような毒々しい笑みを浮かべた。

　　吳蓉はすぐに黑さんと連絡を取り、あとは黑さんからの良い知らせを待つだけだった。

　　夏星河が今夜には無残な死を遂げると思うと、夏無雙は興奮と緊張を抑えきれなかった。

　　彼女は直接人を殺したことはないが、殺人計画を立てることができるのは、とてもスリリングだと感じた。

　　そのスリル感は、なぜか素晴らしかった。

　　人を殺すというのはこんな感覚なのか、本当に痛快だわ！

　　夏無雙はもはや何も心配することはなく、ただ純粋に、悪意に満ちた殺人の快感を楽しんでいた。

　　同時に、夏星河たちも敵が報いを受ける様子を目の当たりにする喜びを味わっていた。

　　地下室で、夏智と蕭墨は崔氏の株価グラフをずっと見つめていた。

　　彼らの株価が下がり続けるのを見て、二人は言うまでもなく嬉しかった。

　　「賭けをしよう。崔銘が明日破産するかどうか」夏智は興奮して提案した。

　　蕭墨は冷ややかに笑った。「俺は今日にでも破産してほしいね！」

　　「蕭にいさん、安心して。このままいけば、今日か明日には破産するよ。本当に思いもよらなかったね、崔銘の報いがこんなに早く来るなんて。」