実は、夏星河のことを少し見覚えがある人もいたが、どこで見たのか思い出せなかった。
そして、夏星河という名前も、どこかで聞いたことがあるような気がした。
夏智は唐俊廷に隠すことなく、簡単に答えた。「先輩、彼女は僕の伯父の娘で、従姉妹です。でも、僕の心の中では実の姉のような存在なんです。」
唐俊廷はまだ疑問が残っていた。「お前が従姉妹でコンピューター技術に長けた人がいるなんて聞いたことなかったぞ。しかもこんなに凄いとは。待てよ、お前が以前借りていた本は、彼女に貸していたのか?あの小さなゲームソフトを作っていた人も彼女か?」
「うん……」夏智は頷いた。
やはりそうか、唐俊廷は以前から夏智の知り合いのコンピューター技術者が並の人物ではないと感じていたが、まさかこれほどとは思わなかった。