第211章 君と同じタイプの人間

「スターリバー計画」という四文字が、突然夏星河の瞳孔をわずかに広げた。

  彼女は鋭く伊塵を見つめ、彼の表情から何かを読み取ろうとしているようだった。

  伊塵も真剣に彼女を見つめ返した。

  「あなたは誰?」夏星河は冷たく尋ねた。

  「もちろん私は伊塵だよ。たぶん君と同じタイプの人間だと思う」

  「……」

  「どうやら、私の推測は当たっていたようだね。君は確かに聞いたことがあるんだ。それにしても、君の名前自体が明らかなヒントだよ」

  「スターリバー計画って何?」夏智は困惑し、信じられないという様子で尋ねた。

  しかし誰も彼に答えなかった。

  「私の助けが必要なことがあれば、遠慮なく言ってくれ。だって私も君の助けが必要なんだからね」伊塵はこれ以上何も言わず、笑いながら電源を切った。