第296章 彼女に10人のボディーガードを配置した

なぜかわからないが、夏星河には強い直感があった。スターリバー計画は単純なものではないと感じていた。

  しかし、彼女は未知のものが好きではなかった。未知のものが危険なのか、それとも何なのかわからない。

  もし危険なら、すべてを理解し、事前に対策を立てる必要がある。

  何もしなければ、ただ座して死を待つだけだ。

  だから夏夢と葉深が持っているブラックボックスを、彼女は手に入れなければならない。

  さらに葉深からより多くの情報を探り出す必要がある。

  もしかしたら、母親に関する手がかりも見つかるかもしれない。

  だから今回の夏夢との記憶の交換は、必ずしも悪いことばかりではなく、むしろ災いを転じて福となすかもしれない。

  念のため、夏星河は葉深の父親の過去についても検索してみた。