彼女は確かにエネルギーブロックなんて気にしていなかった。葉深だけがそんなに気にしていたのだ。
命と引き換えにできるなら、迷わず差し出すつもりだった。
でも問題は、自分でもどこにあるのか分からないということだった。
男は黙って彼女をしばらく見つめ、可笑しそうに言った。「君は演技が上手いのか、本当のことを言っているのか。見抜けないな」
「疑い深い人にとって、真実はいつも嘘に見えるものです」夏星河は淡々と答えた。
男は一瞬固まった。
彼女の言葉は鋭かった。
しかし、それでも彼女を信じることはできなかった。
「もし君が持っていないのなら、君の存在価値はないということだ!」男は突然拳銃を取り出し、装填して、冷たく彼女の心臓に向けた。「この一発で、元夫の元へ送ってやろう」
「あいつの元へ?ふざけないで!」夏星河は冷笑した。